掃除をしてたら、古いクラシックレコードが出てきました。
長年聴いてなくて、クローゼットに放り込みっ放しで「カビカビ」かと思いましたが結構綺麗な感じです。
そこで聴き直すことにしましたがプレイヤーが有りません、アンプは大昔KITで自作した真空管アンプがあります。スピーカーも古いのが鎮座してるので音が出そうです。
もう、お金を掛けてレコード聴く時代でも無さそうなので、Amazonで安いプレーヤーを買いました。
Player : DENON DP-29FS
Amplifier : エレキット TU-873LE
Speaker : ONKYO D-77RX
なんじゃ、その組み合わせは!ってツッコミは無しでお願いします。(笑)
ついでに、音楽に関しても素人ですから。

(2016年1月)

2016年1月30日土曜日

バッハ ミサ曲ロ短調 ミッシェル・コルボ ローザンヌ声楽・器楽アンサンブル

レコードデーター

J.S.バッハ
ミサ曲ロ短調 BWV232
エラート ΣRATO ERA2142/3
ミッシェル・コルボ 指揮
ローザンヌ声楽アンサンブル ローザンヌ器楽アンサンブル
モーリス・アンドレ トランペット
オーレル・ニコレ フルート

交響曲ばっかり4曲続いたので声楽曲を聴きたいと思いました、手に取ったのは、ミッシェル・コルボとローザンヌ・アンサンブルでバッハのミサ曲ロ短調です。
バロック音楽の巨匠と言えば、言わずと知れたこのJ.S.バッハです、そして彼は音楽史通じてでも、最も偉大な巨匠の一人です。
その巨匠の集大成がこのミサ曲ロ短調 BWV232だと言う事で良いと思います。
このミサ曲には曲の形式上の問題が幾つか存在している様に言われています、即ちカソリックとプロテスタントの関係上の形式や信仰に関する事です。
そう言う事は専門家に任せておいてさっそく聴いてみました。

スッキリ、ハッキリしています、音楽の景色が良く見えます。
今やこの曲を小編成のアンサンブルやコーラスで演奏するのは当たり前ですが、コルボがこの録音を録るまでは、大編成のオーケストラと大合唱団で演奏するのが普通だった様です、まるで年末の第九みたいな感じだったのでしょうか?
しかし、バッハの頃の演奏を目指したコルボは小編成にこだわった様です。
まぁ、最近では楽器も古楽器、発声も古式、各パート一人づづとか言うのも出てて、今のレベルから見ると不十分ですが当時では画期的だった様です。
曲全体は5部構成で、キリエ、グロリア、クレド、サンクトゥス、アニュス・ディ、全体通して聴くと1時間半程度ですが全く飽きる場面がありません、さすがにバッハ集大成と言われる作品です。
我がお気に入りの楽章を上げておきましょう、元気好きの私しですからやっぱりグロリアです、天上に素晴らしく響き渡る3本のトランペットとティンパニー、神を暗示する正確な三拍子、これほど完璧に神の栄光を称える曲は稀でしょう。
声楽のソリストの名前を見ても判らない人がほとんどで、我が不明を恥じ入るばかりですが、管楽器ではトランペットにモーリス・アンドレ、フルートにオーレル・ニコレと言う超絶名人を揃えて、コルボのこの録音に対する意気込みを感じます。
ちなみに、バッハの声楽作品は、マタイ受難曲、ヨハネ受難曲、ミサ曲ロ短調、この三曲がトップ3と言われてますが、私のお気に入りはNo.1はマニフィカートです、大作ではありませんが、バッハの作品の中で最も美しい曲です。
大作の方では、演奏にどえらい時間がかかるクリスマス・オラトリオがお気に入りです。

エラート ΣRATOは元々フランス発のレーベルです、ERATOのEがΣと言うギリシャ文字に成っているのが特徴です、ギリシャ神話の舞踏や詩作の女神エラトから来てる名前の様です。
やはり、フランス物が多い様ですが、それ以外の音楽も多数取り上げています、私の印象では大編成のオーケストラ作品より、バロック以前の音楽や室内楽、小編成のアンサンブルが得意の様に感じています。
ご他聞にもれず、クラッシク音楽CDの不振や色々の影響で事業縮小や転売を重ねられて現在はワーナーグループに属している様です。

バッハ:ロ短調ミサ曲/マニフィカト

ソリストが異なりますのでこの録音とは違うと思います

2016年1月27日水曜日

ベートーヴェン交響曲第七番 レナード・バーンスタイン ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

レコードデーター

ベートーヴェン
交響曲第七番 イ長調 作品92
ドイツ・グラムフォン 28MG0024 (2531 313)
レナード・バーンスタイン 指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1978年10月31日-11月2日 ライブ録音
ウィーン・ムジークフェラインザール

前回のカルロス・クライバーの章で交響曲第七番が好きだ、と言った都合上聴かない訳には行きません。
ウル覚えで確かジェームズ・ロッホラン指揮ハレ管弦楽団でベートーヴェンの交響曲第七番のレコードを持ってたと思いましたが出て来ません。
代わりに出て来たのがこれです、レナード・バーンスタイン指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のベートーヴェン交響曲第七番です。
これって、今言ったロッホランよりもずっと格上と言う感じです、こんなの持っていたのかと今更感心致しました。

さっそく聴いてみました、先ずバーンスタインと言えばニューヨーク・フィルそしてバーンスタインと言えばウエストサイド・ストーリーです。
思いっ切りアメリカンな雰囲気です、それがウィーン・フィルとベートーヴェン!?と言う感じがしますが、これが割りとしっくり行っています。
考えたら(考えなくても)当たり前ですが、あのウィーン・フィルがベートーヴェンの交響曲を演奏するのです、指揮台にイタリア人指揮者が立ってもロシア人指揮者が立っても、マエストロと呼ばれる程の指揮者なら、出てくる音楽はウィーン風でなければ成りません。
全体的にどんなん、と言いますと一言で言えば「元気の出る交響曲です」、概ねベートーベンの交響曲は偶数番が優美、奇数番が雄大だそうですが第七番はこれに加えて超リズミカルです、これが元気が出る理由かと思います。
バーンスタイン自身元気のある指揮者と言う印象ですから、良くマッチしてると言う事だと思いました。
曲のことを書けば第二楽章がお気に入りです、元気の合間に少々重い感じのテーマを積み重ねていく雰囲気が好きです。

ドイツ・グラムフォンと言えば黄色いラベルのレコードでお馴染みです。
その勢いはクラッシクレコード界で揺るぎのない者だと言う雰囲気です。
なんと言っても大御所と言われる様な巨匠指揮者をくまなく網羅して、レコード評論家や演奏批評家が好んで使う「円熟の極み」「最高の熟達」「完璧の余韻」と言うセンテンスに相応しいオーケストラやソリストで録音するんですから間違いありません。
少々難ありでも腕力で押し切るパワーを持っている、と言うのがその印象です。
このレコードもライブ録音ですが、先のクライバーの四番と違って咳きや拍手はカットされています、編集のグラムフォンの面目躍如と言う風情です。

ベートーヴェン:交響曲第7番&第8番(紙ジャケット仕様)

この写真と同じジャケットです(レコードは七番のみ)。

2016年1月24日日曜日

ベートーヴェン交響曲第四番 カルロス・クライバー バイエルン国立管弦楽団

レコードデーター

ベートーヴェン
交響曲第四番 変ロ長調 作品60
ORFEO 25PC-10040 (S100841B)
カルロス・クライバー 指揮
バイエルン国立管弦楽団
1982年5月3日 ライブ録音
ミュンヘン国立劇場 

米国のオケが続いたので、やっぱり本場欧州のオケを聴きたいと思いました。
そこで、手に取ったのこのレコードです。このレコードが出た時の記憶では「奇跡の四番」とか何とか言って大変喧伝された様に記憶しています。
そもそも、このレコードは最も偉大なマエストロの一人、カール・ベームの追悼演奏会のライブ録音です。
タクトを振ってるカルロス・クライバー自身も大変高名な指揮者ですが、録音嫌いが定評でレコードが大変に少ないです。
その上演奏会も気むずかし家で、気に入らん事があれば、直前キャンセルとかもあったらしいです。
ウィーン・フィルとも揉め事を起こしてしばらく疎遠だった様ですが、その後仲直りしたのかニューイヤーコンサートでタクトを振っています。

さて、改めて聴き直した第四番ですが、マイナーではありますが均整のとれた素晴らしい交響曲だと思いました。
形式的にも良く整っている上に、第二楽章のアダージョは感情に流されず抑制的で、第三楽章のスケルツォでの力強さを強調している様に感じます。
演奏に関して「奇跡の四番」と喧伝するほどか。と若干の疑問もありますが名演奏の一つである事は間違いないと思います。
ベートーヴェンの交響曲と言えば、第五番運命と第九番合唱が両横綱、第三番英雄と第六番田園が両大関と言ったところでしょうが、この第四番も一押しかと思いました。
が、しかし、私が一番好きなのは第七番です。
この録音ですがライブ録音です、楽章間の観客の咳きや最後の拍手なども収録されています。

ORFEO (オルフェオ)には、青ラベルと赤ラベルが在って、このレコードの様に赤枠のジャケットはライブ録音の様です、青枠はレコード用の録音の様です。
ドイツのバイエルン州はバイエルン大公国の流れをくんで音楽文化の盛んな所です、その州都ミュンヘンのレーベルの様でレコードもミュンヘンの音楽家のレコードが多い感じです。

ベートーヴェン:交響曲第4番 カルロス・クライバー(CD)

輸入品のCDで入手可能の様ですね

2016年1月21日木曜日

サン=サーンス交響曲第三番 ユージン・オーマンディ フィラデルフィア管弦楽団

レコードデーター

サン=サーンス
交響曲第三番 ハ短調 作品78 「オルガン」
TELARC 20PC-2008 (DG-10051)
ユージン・オーマンディ 指揮
フィラデルフィア管弦楽団
マイケル・マレイ オルガン
1980年2月6日録音
聖フランシス教会

このレコードを選んだのは、年代は少しズレますが、先の 「セル・クリーブランド VS オーマンディ・フィラデルフィア」 アメリカ個性派人気オーケストラ対決と言う感じで考えたからです。
クリーブランド管弦楽団はセルによって質実剛健風に鍛えられましたが、フィラデルフィア管弦楽団はオーマンディによって、キンキラキンの鮮やかな色彩の音をだすゴージャスなオーケストラに育て上げられたと言う印象を持っていました。
曲の方も、フランスの華麗な交響曲でしかもオルガンまで入っています。

頭の中で講釈垂れてても仕方ないのでさっそく針を下ろしました、と言っても最近のはStartボタンを押すだけですが。
聴いて気づいたのですが、オーマンディもオーケストラを情緒豊かに歌わす、と言う感じでは無くて結構手厳しく曲を進めて行ってる感じです。
結局、オーケストラの音色がクリーブランドよりも華麗で鮮やかな所が違いかと感じた次第です。
曲の方は交響曲とは言いながら、オーソドックスなソナタ形式から始まる4楽章形式ではなく、二部構成循環形式と言う雰囲気で、もう一つ好きな感じではありません。
ちょっと映画音楽の様に感じたりもしました。

さて、TELARC (テラーク)と言うレーベルですが、出た当時は画期的な手法でデジタル録音を行う革新的なレーベルと言われていたのを覚えています。
記憶では3本のマイクだけで録音とか言っていた様な気がします。
普通は何本もマイクを立ててマルチ録音を行って編集技師が巧みにミキシングして確定版を仕上げていくと言うことだと思いますが、そこをマイク3本だけで当時出始めのデジタル録音で収録、って話しだった様に記憶しています。
さすがに録音年が新しい分、先のクリーブランドのブラームスよりもダイナミックレンジも広くて良い様に感じました。

サン=サーンス交響曲第三番 ユージン・オーマンディ フィラデルフィア管弦楽団

ちょっとジャケットのデザインが異なりますが、ほぼこれだと思います。

2016年1月18日月曜日

ブラームス交響曲第一番 ジョージ・セル クリーブランド管弦楽団

レコードデーター

ブラームス
交響曲第一番 ハ短調 作品68
CBS SONY 13AC 201
ジョージ・セル指揮
クリーブランド管弦楽団
1966年10月7日 録音

古いレコード聴き直しの第一弾は、ジョージ・セル指揮、クリーブランド管弦楽団でブラームスの交響曲第一番でした。
なぜこれが最初かというと、ただ単に最初に出て来た、と言うだけで深い理由はありません。
ワクワクしながらスタートボタンを押すと、プチッと言う音に続いてブラームスが始まりました、やっぱりCDと音が違います、若干こもった感じもしますが滑らかな音色も感じられます。

ジョージ・セルとクリーブランド管弦楽団と言えば、非常に厳格な演奏と言う印象ですが、このブラームスも正にそういう感じです。
第四楽章はオーケストラを馨しく歌わせて、と言いたいところですが、やっぱりジョージ・セル流で一分の隙もなくサッサと先に進んで行く感じです。
私自身はこう言う演奏が好きですが・・・

このレコードを購入した経緯などは全然記憶にありません。
録音が1966年ですから、ジョージ・セルが亡くなる4年前です、晩年の録音と言って良いと思います。
50年前に録音された文化遺産が我が家のクローゼットに保管されてた事には感慨を感じました。

ブラームス:交響曲全集

ジョージ・セルはこの方です。