掃除をしてたら、古いクラシックレコードが出てきました。
長年聴いてなくて、クローゼットに放り込みっ放しで「カビカビ」かと思いましたが結構綺麗な感じです。
そこで聴き直すことにしましたがプレイヤーが有りません、アンプは大昔KITで自作した真空管アンプがあります。スピーカーも古いのが鎮座してるので音が出そうです。
もう、お金を掛けてレコード聴く時代でも無さそうなので、Amazonで安いプレーヤーを買いました。
Player : DENON DP-29FS
Amplifier : エレキット TU-873LE
Speaker : ONKYO D-77RX
なんじゃ、その組み合わせは!ってツッコミは無しでお願いします。(笑)
ついでに、音楽に関しても素人ですから。

(2016年1月)

2016年2月25日木曜日

マーラー 交響曲第1番 オットマール・スイトーナー ドレスデン国立管弦楽団

レコードデーター

グスタフ・マーラー
交響曲第1番 ニ長調 巨人
ドイツ・グラムフォン MGW 5108 (2544 061)
オットマール・スイトーナー 指揮
ドレスデン国立管弦楽団
1962年5月22日-24日
ドレスデン・ルカ教会 

R.シュトラウスを聴きましたので、近い世代の作曲家のレコードが無いかと探しましたら、目についたのがこれです。
マーラー作曲 交響曲第一番「巨人」です、しかも指揮者はオットマール・スイトナーです。
スイトナーは、NHK交響楽団とも関わりが深く、日本でも大変有名で人気のあった指揮者です、東ドイツを代表する指揮者で手堅いドイツ風の音楽を聴かせてくれました。
私はザ・シンフォニーホールでの演奏会を聴きに行った事があります、オーケストラはベルリン交響楽団(東)??だったと思いますが、あやふやです。
プログラムはブラームスでした、出だしは調子に乗れない感じでしたが、さすがスイトナー後半にクライマックスを上手に持って行き大喝采で終わった記憶があります。
オーケストラが引き上げて客電が点灯しても拍手が鳴り止まず、スイトナー氏が独り舞台に戻ってこられて、ステージの端から端までゆっくり会釈しながら歩かれたのを覚えています、相当な名演だったと思います。

さてマーラーです、聴いてみました。
この「巨人」と言うタイトルは渾名ではなくマーラー自身がつけたタイトルです。
ジャン・パウルの小説「巨人」からとってその小説の雰囲気を交響曲に表した様です。
マーラーですから凝っています、弦の引っ張るような長い音の上で管楽器の動機やらファンファーレが鳴り響き重々しく始まります。
とか言っても仕方ないので、ズバリ簡単に言います。
私は第二楽章がお気に入りです、多分、スケルツォだと思います、舞曲です、スイトナーは十分にリズムを意識して演奏しています、やっぱりこうじゃなければいけません、トリオは優雅なワルツを感じさせます。
古い録音ですが全体的にしっかり録れている様に感じました。

録音はドイツ・グラムフォンです、クラッシクの王道を行く手堅い録音です。
オーケストラはドレスデン国立管弦楽団と表記されていますが、東ドイツ当時の呼び方で、今のザクセン州立歌劇場管弦楽団だと思います、普通はシュターツカペレ・ドレスデンとか言って、有名なゼンパー・オーパー(ザクセン州立歌劇場)の座付楽団でもあります。
ドイツは連邦制で、ゼンパー・オーパーもこのザクセン州のオペラハウスです、ちなみにドレスデンはザクセン州の州都です。
録音場所はドレスデン・ルカ教会です、ここはクラッシク音楽録音の定番です、下手なコンサートホールなど及ばない素晴らしい音響で有名です。

オットマール・スイトナーとN響のCD

N響85周年記念シリーズ:マーラー:交響曲第1番「巨人」、第2番「復活」/オットマール・スウィトナー (NHK Symphony Orchestra, Tokyo) [2CD]

2016年2月19日金曜日

R.シュトラウス ツァラトゥストラはかく語りき ズービン・メータ ニューヨーク・フィルハーモニー

レコードデーター

リヒャルト・シュトラウス
交響詩 ツァラトゥストラはかく語りき 作品30
CBS SONY 20AC 1589
ズービン・メータ 指揮
ニューヨーク・フィルハーモニック
1980年1月12日 録音
エイヴァリー・フィッシャー・ホール  ニューヨーク

バロックや古典派ばっかり続いたので、もう少し新しい時代のも聴きたいと思ってジャケットをパラパラめくってると、目についたのがこの『目』のジャケットです。
これは見覚えがあります、出た当時、画期的な素晴らしい録音、デジタル録音の特性を完璧に・・・・どうたらこうたらと言って持てはやされたレコードです。
リヒャルト・シュトラウスの「交響詩ツァラトゥストラはかく語りき」です。
これは映画「2001年宇宙の旅」の主題音楽で有名です。
当時、「羊羹みた?」とか言うのが流行りました(自分の周囲だけか?)あの謎の立方体が羊羹みたいだと言うわけです。
ズービン・メータはインド人で若手実力派指揮者No.1と言う印象でした、が今や大巨匠でウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートでも常連の名指揮者です。
この録音の前にロサンジェルス・フィルハーモニック時代に一度これを録音していますが、ニューヨークに移って又録音してるので本人も気に入っている曲では、と想像しています。

さっそく針を下ろしてみました、冒頭のオルガンの低音!レコードとCDの比較とか色々うるさい話が流行りましたが、どっちにしろ16Hzとかが再生出来るはずがありません、まして我が家のボロセットではあり得ません、そう言う話は抜きにしてやっぱり結構良く録れてるレコードの様に感じました。
リヒャルト・シュトラウスの曲はどれでもですが、私はワルツがお気に入りです。
ワルツと言えばヨハン・シュトラウスですがリヒャルト・シュトラウスのワルツの方がセンス良く大好きです。
しかし、ズービン・メータはこのワルツを良く歌わせている、と言う雰囲気ではありません、なんかちょっと物足りない感じが残りました。

レーベルはCBS SONYです、CBS SONY と言えばあまりクラッシク音楽のイメージが無いですが結構たくさん出しています、SONYがついてる通りデジタル録音も黎明期から取り入れていた様に思います。
この録音が1980年で、CDが出始めたのが1982年と言うことですから、レコードの終焉期の録音だと思います。

R.シュトラウス : ツァラトゥストラはかく語りき / ムソルグスキー : 展覧会の絵他 CD版

CDでもちゃんと出てる様です。

2016年2月12日金曜日

モーツァルト ピアノ協奏曲第26番 ジャンフランコ・リヴォリ アムステルダム.フィルハーモニー リリー・クラウス

レコードデーター

モーツァルト
ピアノ協奏曲第26番 ニ長調 KV537 「戴冠式」
ピアノ協奏曲第19番 ヘ長調 KV459
Columbia 日本コロンビア OC-7269-PK
ジャンフランコ・リヴォリ 指揮
アムステルダム・フィルハーモニー協会管弦楽団
リリー・クラウス ピアノ

これぞ正にウィーン古典派のピアノ協奏曲と、私が勝手に決めつけているのがこのモーツァルト「戴冠式」です。
有名な映画「 アマデウス」の世界がそのまま音楽に成った感じです。
そして、ピアノがなんとリリー・クラウスです、私の感覚では歴史時代のピアノの巨匠です。
第二次世界大戦中、ジャワ島を演奏旅行中に日本軍の捕虜になったと言う逸話の持ち主です、捕虜という点に関しては、軟禁とか保護とか色々言われていますが、戦後何度か来日公演してる様なので、そんなに酷い扱いでは無かったのかな、と思ったりしますが真相は良く知りません。

さて、聴いてみましたがビックリです、オーケストラが大変マズイです、第一楽章はアレグロですから早くて良いのですが、タダ早いだけで足並みが揃いません、何かバラバラと急いでいる感じです、結局最後まで良い所は少なかった感じです。
それに比してピアノは素晴らしい、さすがモーツアルト弾きです、すっかり手に馴染んでいます。
オケはどこやねん!って見たら、アムステルダム・フィルハーモニー協会管弦楽団ってなっています、そんなの聞いた事無いです、多分録音用に臨時に編成されたオーケストラでは?と思ったりします。
何で、アムステルダム・コンセルトヘボウとかを使わんのや、ってツッコミを入れたく成ります。
第19番 ヘ長調 KV459の方も戴冠式です、こちらは「小戴冠式」とあだ名されています、どういう経緯かとかは、色々本に出ているのでここでは書きません。
19番も華やかな協奏曲ですが、調性がヘ長調なので、ニ長調には負ける感じです。

レーベルはコロンビアレコード(日本コロンビア)ここはややこしくて、よく判りません、アメリカのコロンビアはCBSの子会社(と言う事はソニー系?)で、日本コロンビアはそのアメリカのコロンビアとは提携してるが別の資本だと思います。
まぁ、私の印象ではそれ程クラッシク音楽に強く無い、と言う感じです。
コロンビアは本当にややこしいです。

モーツァルト:ピアノ協奏曲第26番「戴冠式」/同第19番
↑これがそうだと思います。


↑これは別の録音だと思います。

2016年2月6日土曜日

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第五番 フリードリヒ・グルダ ホルスト・シュタイン ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

レコードデーター

ベートーヴェン
ピアノ協奏曲第五番 変ホ長調 「皇帝」
LONDON L16C-1611
ホルスト・シュタイン 指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
フリードリヒ・グルダ ピアノ

交響曲、声楽曲と聴いたので次は協奏曲です、何か無いかと思っていたら手に触れたのがこの一枚です。
ドエライのに触れてしまいました、ベートーヴェンの皇帝です、しかもピアノがフリードリヒ・グルダ。
演奏がウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、指揮はホルスト・シュタインです。
フリードリヒ・グルダと聞くだけでビクビクものです、グルダと言えば謂わいる奇人変人と言うイメージです、もういきなりジャズのベートーヴェンかと恐れます。
一方指揮者のホルスト・シュタインは筋金入りのオペラ指揮者で音楽の隅から隅まで知り尽くし、又、国立歌劇場総監督として客の入り収支の心配、空調や水道の設備の報告まで聞く達人です。
シュタインさん余りに達人過ぎて、職人芸だとか悪口を言う人もいましたが、巨体に似合わずキビキビした歯切れのよい指揮ぶりで、指揮棒で音楽の解説してる様な感じで観客も安心して聴ける指揮者です。
N響にもしばしば客演していて、日本でも大変有名です、来日インタビューでこんな事言ってたのを思い出しました、「我々は2時間ドライブして海岸で夕日を眺めると言うチョイスに勝てるだけの演奏をしなければならない」こんな感じの言葉だったと思います、さすが国立歌劇場総監督経験者は言う事が違います、大変感心致しました。
日本といえば、グルダの二番目?の奥さんは日本人だったと記憶しています。

さっそく聴いてみました。
第一楽章の初っ端からいきなりピアノのカデンツァです、「皇帝」と言う名に相応しい豪快な始まり方です。
ちなみに「皇帝」と言う曲名は後から勝手に付いた名前でベートーヴェンの知った事ではありません。
グルダは奇を衒わずそのまま極自然に演奏している様子です、何かアクシデントを期待して聴くなら、明らかに期待はずれです。
しかし、私には良い意味で期待はずれで、ウィーン古典派全盛期最後の協奏曲とはこれだと言わんばかりです。
当然の事ながら、達人のホルスト・シュタイン指揮のウィーン・フィルの伴奏です、完璧で無いはずはありません。
グルダの持つクラッシクからジャズまで熟せる技量が演奏に十分反映された名演だと感じました。

LONDON ロンドンレーベルもドイツ・グラムフォンと並ぶクラッシク音楽のメジャーレーベルだと言うのが私の印象です。
英国 デッカーレコードがそれですが、商標権の問題とか有ってロンドンレコードを使っている様な話を随分前にラジオか何かで聞いた記憶があります。
色々買収やら吸収やらあって今はポリドールの傘下になってるらしいです。

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」、テンペスト

CDで出てる様です、ジャケットが異なりますがこれでしょうか。

2016年2月3日水曜日

ジョゼフ=エクトル・フィオッコ ミサ・ソレミニス ニ長調 ジェリー・ルメール リエージュ合奏団

レコードデーター

ジョゼフ=エクトール・フィオッコ
ミサ・ソレミニス ニ長調 (荘厳ミサ曲ニ長調)
エラート ΣRATO REL-1514~1515
ジェリー・ルメール 指揮
リエージュ合奏団
アントウェルペ・アウディーテ・ノヴァ合唱団
ヘント・カンタータ合唱団
モーリス・アンドレ トランペット

バッハのミサ曲ロ短調に続いて登場するのは、ジョゼフ=エクトール・フィオッコのミサ・ソレミニス ニ長調です。
ミサ・ソレムニスは普通、荘厳ミサと訳されます、曲が荘厳だから荘厳ミサ曲か、と言うと違いまして荘厳ミサと言うミサの一形式です、最近は盛儀ミサと言うのが正式な訳に成ってる様です。
フィオッコですが、特別有名ではありません、が、実績が無い訳ではなくて教会楽団楽長など色々楽界の要職を歴任していて、相当活躍していた様です。
代表作がこの大作、荘厳ミサ曲ニ長調です、しかし残念ながらその総譜は伝わっていません、かろうじて教会役員が記譜した手稿譜のみが現存している様です。
このレコードも他のCDでもそうですが、指揮者によって総譜の形が整えられて演奏されるのが普通で、版によって差異がある場合がある様です。

改めて聴きましたがさすが年代を経て残った名作だけのことはあります、それ程キンキラキンに華々しい音楽ではありませんが教会の盛儀ミサで演奏されるのにふさわしい音楽です。
特にクレドは聴き所で重厚壮大、信仰告白に相応しい内容です。
「三日目によみがえり」からの合唱とトランペットの輝きは素晴らしく、トランペットに関しては一番の聴かせどころです、で、あわててレコードのトランペット奏者を確認すると、前回のバッハのミサ曲ロ短調でも吹いていたモーリス・アンドレでした、やっぱり一人者で引っ張りだこです。

このレコードもΣRATO エラートです。
やっぱりバロックやそれ以前の古楽に強いです、しかし、古楽に強い新興レーベルが古楽器演奏の流行に伴って、色々出て来ているので中々厳しい様です。
ΣRATOでは別の演奏のCDも出ています、フィオッコ:ミサ・ソレムニス(ルイ・ティボー指揮)、このCDも時々聴いています。

フィオッコ:ミサ・ソレムニス【中古LP】

レコードは中々入手が難しそうです。