掃除をしてたら、古いクラシックレコードが出てきました。
長年聴いてなくて、クローゼットに放り込みっ放しで「カビカビ」かと思いましたが結構綺麗な感じです。
そこで聴き直すことにしましたがプレイヤーが有りません、アンプは大昔KITで自作した真空管アンプがあります。スピーカーも古いのが鎮座してるので音が出そうです。
もう、お金を掛けてレコード聴く時代でも無さそうなので、Amazonで安いプレーヤーを買いました。
Player : DENON DP-29FS
Amplifier : エレキット TU-873LE
Speaker : ONKYO D-77RX
なんじゃ、その組み合わせは!ってツッコミは無しでお願いします。(笑)
ついでに、音楽に関しても素人ですから。

(2016年1月)

2016年3月28日月曜日

モーツァルト 嬉遊曲 第7番 第11番 ウィリー・ボスコフスキー ウィーン・モーツァルト合奏団

レコードデーター

モーツァルト
嬉遊曲第7番  ニ長調 K.205
嬉遊曲第11番 ニ長調 K.251
ロンドンレコード K18C-9219 (キングレコード)
ウィリー・ボスコフスキー 指揮
ウィーン・モーツァルト合奏団
ゾフィエンザール・ウィーン 1973年6月

モーツアルトの嬉遊曲の登場です。
指揮はウィリー・ボスコフスキー、演奏はウィーン・モーツァルト合奏団。
もう、思いっ切りウィーン風の演奏が期待できるレコードです。
ところで、この嬉遊曲と言う曲名、子供の頃から奇妙な曲種だなぁ、と思ってました。
原語はイタリア語でディベルティメントと言います。
セレナードとかと同じ範疇の曲種です、解説本などでは、ちょっと大きめのオーケストラで屋外で演奏するのがセレナード、ちょっと小さめの編成で屋内で演奏するのがディベルティメント、と言う様な説明です。
判った様な判らん様な説明ですが、ざっとそんなものらしいです。
ディベルティメントを「嬉遊曲」って呼ぶのは何か奇妙に感じます、そのまま「ディベルティメント」で良いとか思いますが、イタリア語を活かして「気晴らし曲」とでも言ってみたらどうかな、と思ったりします。

聴いてみました、古い録音ですが大変美しく聴こえます。
ウィリー・ボスコフスキーは典型的なウィーンっ子でウィーンの音楽の隅から隅まで知り尽くしています。
ウィーン・モーツァルト合奏団も実質的にウィーン・フィルの選抜メンバーです、この演奏には誰も口答えできません。
貴族や豪商の遊園に演奏された音楽ですが妥協はありません、交響曲などと比べても、楽器の種類に因る制限はありますが遜色はありません。
それでいて、場を引き立てる様に作曲されているのはさすがモーツァルトです。

録音はロンドンレコードです。
さすがクラッシク音楽の老舗です、どう録ったら良いか心得ています。
録音場所は、ウィーン・ゾフィエンザールです、ロンドンレコード(デッカー社)がウィーンで好んで使っていたホールですが2001年に火災にあって、暫くの間廃墟に成ってしまいました。
しかし、知らん間に復活した様で、ホールをメインとした宿泊文化施設に成っている様子です。
ホームページを見たら結婚式場がイチオシみたいです、50人プランで900ユーロから(会場代だけか??)(笑)
http://sofiensaele.com/


ウィリー・ボスコフスキー

モーツァルト:セレナード&ディヴェルティメント集


2016年3月17日木曜日

バッハ 管弦楽組曲(全曲) ニコラウス・アーノンクール ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス

レコードデーター

J.S.バッハ
管弦楽組曲 第1番 ハ長調 BWV1066
管弦楽組曲 第2番 ロ短調 BWV1067
管弦楽組曲 第3番 ニ長調 BWV1068
管弦楽組曲 第4番 ニ長調 BWV1069
キングレコード K15C-9050/1 TELEFUNKEN 6.35046
ニコラウス・アーノンクール 指揮
ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス

レコードの聴き直しを始めて早2ヶ月、振り返ってみると、管弦楽曲の分類をまだ1回しか聴き書いていませんでした。
何か無いかと探せばこれが出て来ました、バッハの管弦楽組曲全集、全集と言っても4曲ですがバロック期の代表作です。
奇しくも指揮者のニコラウス・アーノンクール氏の訃報に接したばかりです、彼は2016年3月5日に亡くなりました(86歳)。
アーノンクールはチェロ奏者でしたが、古楽器演奏団体ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスを立ち上げて、古楽器による演奏のパイオニアとして有名になりました。
このウィーン・コンツェントゥス・ムジクスやコレギウム・アウレウム合奏団とかが草分け的存在だとおもいますが、それ以後次々と古楽器のオーケストラが設立されたのを思い出します。
どれも、呼び難い名前で困った様な記憶があります。

さて、久しぶりに聴いてみました、まさに古楽器の鄙びた音色です、最近はこれが常識ですが当時は聴く人は驚いた事だろう、と思います。
管弦楽組曲と言う名前ですが、舞曲集と言って良いと思います、そして各曲とも一曲目はフランス風序曲です。
このフランス風序曲が大変印象的です、引きずる様な付点リズムの長~い音符の重壮な緩徐部、フーガー様の複雑で急速な展開部、そして付点リズムの緩徐部という三部構成です。
このフランス風序曲の後に6曲ないしは4曲の舞曲が続く形式です。
私の好きな順番ですが。
管弦楽組曲 第三番
管弦楽組曲 第二番
管弦楽組曲 第四番
管弦楽組曲 第一番
と言う順番です、好きな順番ですから理屈はありません。
第三番の2曲目を編曲したのが、しばしば聴くG線上のアリアです、元はエアで舞曲では無さそうです、エアと言ってますがアリアと同じで英語かイタリア語かの違いだと思います。

キングレコードですが元の録音はTELEFUNKENです。
テレフンケンと言えばドイツの最先端の電子機器メーカーだった、と言うイメージですが、そこの関連でしょうか?
結局、このテレフンケンが発展的にデッカ・レコードになった??と言う事の様ですが詳しくは知りません。

バッハ:管弦楽組曲(全曲)

ジャケットが違いますが多分このCDだと思います。

2016年3月10日木曜日

モーツアルト ホルン協奏曲集 カール・ベーム ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

レコードデーター

モーツアルト
ホルン協奏曲 第1番 ニ長調 K.412
ホルン協奏曲 第4番 変ホ長調 K.495
ホルン協奏曲 第2番 変ホ長調 K.417
ホルン協奏曲 第3番 変ホ長調 K.447
ドイツ・グラムフォン 28MG0001 (2531 274)
カール・ベーム 指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ギュンター・へグナー ホルン
YAMAHA YHR-801 ホルン
ウィーン・ムジークフェラインザール 1978年-1979年

作曲がモーツアルト、指揮がカール・ベーム、ホルンがギュンター・へグナー、オーケストラがウィーン・フィル、史上最強のホルン協奏曲です、これ以上の布陣はあり得ません。
が、しかし、このレコードの隠れたスターは、YAMAHA YHR-801です。
それって何?と言う事だと思いますが、ジャケットの写真を御覧下さい、ホルンに燦然と輝くYAMAHAの文字、そうです、このホルン協奏曲には、YAMAHA御謹製のホルンが使われているのです、当時は大騒ぎでした。
ウィーン・フィルは音色を一定水準に保つため楽団備え付けの伝統的楽器を使っているそうです。
その中で特に難しいのがホルンです、ダブルピストン・バルブとかと言う古式で、演奏が難しい上に、ヨーロッパでも製造の伝統技法が上手く伝承されてなかった様で、YAMAHAに発注が来た様です。
当時新聞とかでも良く報道されていたのを覚えています、大阪万博のちょっと後位の時期だったと思います。
昨今と違って、日本の華やかかりし成長期のお話です。

ホルンのお話はその程度で、さっそく聴いてみました、さすがベームとウィーンフィルです、録音も良く芳醇なウィーンの響きを聴かせてくれます、ベームの棒も晩年ほども枯れてなくて、優雅なだけでなく覇気すら感じられます。
モーツァルトはホルン類が好きなのか、ポストホルン・セレナードやポストホルン交響曲なども作曲しています、しかし、協奏曲ではこのホルン協奏曲4曲が素晴らしいです。
YAMAHAのホルンもウィーン・フィルにしっかりとけ込んでいます(生まれも育ちもウィーンのホルン名人、へグナーが吹いてるから当然)
一番だけニ長調ですが、この4曲はモーツアルトの仲間でホルンの名人だったロイトゲープのために作曲されたと言われています、結構仲が良かった様子で、楽譜にロイドゲープをからかう様な落書きもある様です。

レーベルは、黄色が印象に残る、ドイツ・グラムフォンです、クラッシク音楽の王道を行く安心できる録音です。
録音ホールは、あの有名なウィーン・ムジークフェラインザールです、日本語ではウィーン楽友協会大ホールとか言います。
ウィーン・フィルの本拠地であのニューイヤー・コンサートの黄金ホールの事です。
ちなみに、ウィーン・フィルはウィーン国立歌劇場管弦楽団からの選抜メンバーで構成されています。

モーツァルト:ホルン協奏曲(全4曲)



2016年3月4日金曜日

ブルックナー 交響曲第7番 カール・シューリヒト ハーグ・フィルハーモニー

レコードデーター

ブルックナー
交響曲第7番 ホ長調 
日本コロンビア OC-7259-PK
カール・シューリヒト 指揮
ハーグ・フィルハーモニー管弦楽団

出ました!カール・シューリヒトの登場です。
好きな指揮者は誰?と私位の年の人に聞けば、カラヤンとかカール・ベームとか出てくるでしょう、私の感覚ではカール・ベームと答える方が何か渋みのある奥深い人だと思われそうな気がします。(あくまでも個人的見解)
いや、もう少し上の世代の指揮者では?って聞かれたら、ある人はフルトベングラーと言い、クナッパーツブッシュと答えるでしょう、しかし私はカール・シューリヒトと答えます、すると何か凄く通に成った気分に成れます、カール・シューリヒトとはそう言う指揮者です。(完全に私見)
カール・シューリヒトは思いっ切り早振りの指揮者です、レコード2枚組が当たり前の長い交響曲でも1枚に納めてしまいます。(このレコードも1枚です)
買う人は、ほぼ半額でレコードが買える奇特な指揮者です。
と、こう言うのは都市伝説めいている訳ですが、更に都市伝説話しを一つ。
ウィーン・フィルでモーツアルトの交響曲か何かを演奏した時、拍子の振り分けを誤って倍速で演奏したとか言う伝説もあります。
タダでも早いのに更に倍速とは恐ろしい速さですが破綻せずに演奏出来た手腕はシューリヒトとウィーン・フィルだからこそだと思います。
カール・シューリヒトの演奏は早いだけではありません、テンポがめまぐるしく変化します、楽譜の速度記号など結構無視している感じです、にもかかわらずピッタシとその交響曲を表現出来のがカール・シューリヒトです。
おっと、ブルックナーを忘れていました、ブルックナーは私の好きな作曲家の一人です、その交響曲は重厚長大、その重厚さも長大さも半端ではありません、三菱重工と石川島播磨重工と住友化学と新日鐵が合併してもブルックナーの交響曲の重厚長大さには敵いません。(例が変過ぎるか)

久しぶりに聴いてみました、ブルックナーは敬虔なカソリック信者でオルガン奏者だったので交響曲の響きもオルガン的です。
シューリヒトの棒は素晴らしい速度で演奏を進めて行きます、聴く人に息をつかせません、テンポの変化もめまぐるしく、重厚長大産業が最新のIT企業に変わったかの様です。
しかし、ブルックナーもシューリヒトもゲルマン音楽の体現者です、ドイツ風の手堅い表現はそのまま生かされています、オーケストラが一流だったら古今東西の超名演奏として記録されたと思います。

レーベルは日本コロンビアです。
コロンビアと言えばCBS SONY ですが日本コロンビアは違う様で、毎度の事ながら複雑でよく判りません、日本コロンビアって聞くとなんとなく演歌・歌謡曲ってイメージでピンときません。
オーケストラのハーグ・フィルハーモニー管弦楽団は多分、ハーグ・レジデンティ管弦楽団の事だと思います。
輝かしい歴史を持っていて高名な音楽家が多数指揮台に上がっています・・・・が、このレコードではもう一つ冴えません、と言いましょうか、他にはほとんど聞きません。
この古めかしいシューリヒトのブルックナーが唯一の金字塔のかな、と思ったりします。
ハーグ・レジデンティ管弦楽団のホームページを見たら、案外オシャレでした。


ブルックナー:交響曲第7番(CD版)